グラスに熱湯を入れるとなぜ割れるのか

グラスに熱湯を入れるとなぜ割れるのか
2020年3月8日
グラスに熱湯を入れると割れます。
そのために耐熱のグラスがあるわけですね。
ではなぜ熱湯を入れると割れてしまうのでしょうか。
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グラスが割れるメカニズム

グラスが割れる原因は、急激な温度変化による膨張率の差です。
物は温度が上がると膨張しようとします。
グラスの材料であるガラスも例外ではありません。
冷えたグラスに熱湯を注ぐと、グラスの内側の熱湯と接している面は温度が上がり膨張します。
しかしガラスは熱が非常に伝わりにくいという性質があり、グラスの外側は温度が上がらないので膨張しようとしません。
なので膨張により広がろうとしている内側と膨張せずに膨張を妨げようとする外側の間に強い力が働いてしまうのです。
この力が原因で割れてしまうのです。
耐熱グラスの構造

ではなぜ耐熱グラスは割れないのでしょうか。
グラスが温度変化によって割れる原因は熱が伝わりにくいことによって膨張率に差が出るとこでした。
なので
・熱が伝わりにくい(熱伝導率)
・温度によって体積が変わりやすい(熱膨張率)
この2つのうちどちらかを解決すればいいことになります。
現在では熱伝導率を変えたグラスを作ることよりも、熱膨張率を変えたガラスを作る方が簡単なので耐熱グラスでは熱膨張率を変えています。
耐熱グラスに使われるガラスは、他の物質を混ぜることによって熱膨張率を下げています。
熱膨張率を下げることによって急な温度変化が起きた時も体積があまり変わらず、割れることを防いでいるのです。
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